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UCCのコーヒーづくり

珈琲人たち 世界に伝える、もてなしの心

人々の笑顔を生む一杯のために、奥深いコーヒーの世界の、さらにその先へ。
コーヒーを愛し、コーヒーとともに生きる。
そんな“珈琲人”たちがここにいる。

自分を磨き、お客様にお返ししたい

UCCフードサービスシステムズ株式会社(UFS)の宮前みゆきは、このほど2007年エスプレッソの抽出技術を競う『ジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)2007』で優勝を果たした。

その後、“日本一のバリスタ”として世界大会にも出場し、45ヶ国の代表選手の中から決勝戦に進む6名のファイナリストに残ると、見事なプレゼンテーションで世界第4位の栄冠に輝いた。さらに、最もおいしいカプチーノを提供したバリスタとして「ベストカプチーノ賞」も受賞。

お客様にもっともっと喜んでもらいたいという気持ちは店に立つ今も彼女のバリスタとしての向上心を刺激し続けている。

記憶に残る演出、でチャンピオンに

写真/JBC2007で宮前が作ったアレンジメニュー「絆」

写真/授賞式

「ジャパンバリスタチャンピオンシップ2007」決勝

残された制限時間は2秒。観客が固唾をのんで見守る中、最後に花束を審査員に渡してプレゼンテーションを終えた宮前は「やりきった」という充実感に浸っていた。

今回のプレゼンのテーマは「出会い」。フローラルな香りをひきたてたエスプレッソで「春の花束」を、コーヒーとミルクを合わせたカプチーノで「マリアージュ」を、アレンジコーヒーでは「絆」を表現した。

4回目の出場で、初めて店では扱っていない独自の豆にこだわって出場した。豆選びから、焙煎方法、立ち居振る舞いまで、そこには「チームUCC」の支えがあった。また、本番に向け毎日ともに練習してきた仲間からは自分が弱い表現力を学んだ。そんな同僚への感謝の気持ちを込め「出会い」のイメージを膨らませ決勝に臨んだ。

結果は優勝。史上最年少、しかも女性初のチャンピオンに輝いた瞬間だった。

勝負好きの血が騒ぐ

高校卒業後、熊本にあるUCCのコーヒー店でアルバイトをしていた宮前は、店長から勧められ軽い気持ちで出場した社内のコーヒー抽出のコンテストでいきなり3位になる。
「自分が手をかけて作ったものに結果が出たことに勝負好きの血が騒いだ」。だが、当時の宮前は「甘くてミルクたっぷりのコーヒー牛乳も飲めなかったほど」のコーヒーが苦手だったという。

一方で、「先輩の作るコーヒーのほうがおいしいとお客様に言われるのが悔しい」という負けず嫌いの性格をばねに、どん欲に知識と技術を吸収していく。「しっかりと決められたことを忠実にやり技術がついてくればおいしいコーヒーができるはず」と、研鑽が続いた。

そして、初めて出場したJBCで準決勝にまで進出。一流のバリスタを目の当たりにすることができた経験で、バリスタとしての道をまい進する決意を新たにした。

深みを求める先に広がった世界

写真/宮前バリスタによるデザインカプチーノ

「宮前はバリスタとしての深みがない」。
初出場で準決勝へ進出し自信を得て、店に戻った宮前にマネージャーから厳しい言葉が投げかけられた。「深みって何?」。結果こそが何よりも自分の力を証明しているのに、なぜそんなことを言われないといけないのか。宮前は悔しい思いをしながらも考え込んだ。

そして、「おいしいはず、ではなく、自分がおいしいと自信を持って言えるコーヒーをお客様に出すこと」と理解することができると、初めて苦手なコーヒーを飲む努力を始めた。慣れるまでに半年弱を要したが、コーヒーを苦すぎると感じる味覚の鋭敏さがむしろ味覚を評価するうえでいい方向に働いた。

「おいしいから飲んでほしい」。宮前にとってコーヒーをつくるときの気持ちがよりお客様に向くきっかけにもなった。

一杯ずつに渾身の思いを込めて

写真/『カフェラ大丸神戸店』

2004年にUFSに正社員として入社し、以来勤務してきた人気店の『カフェラ 大丸神戸店』では、休みなしにコーヒーをいれる毎日。そこに一切の妥協はない。 「私にとっては何百杯のうちの一杯でも、お客様にとってはその一杯がすべて。常に最高のものをと心がけている」。
それだけに、「できばえに自分で納得できないものはお客様に出してはいけない」と、後輩だけでなく先輩にも意見をいとわない。すべてはお客様へのおもてなしの気持ちのためだ。

コーヒーをいれる一方で、接客をする機会も多い。バリスタとしての活躍を知るお客様とのコーヒーに関する語らいはかけがえのないひとときだ。常連のお客様と店のスタッフとの距離がとても近いこの店では、宮前にとって常に自分たちを求めてくれるお客様がいるふるさとのような場所。
「いれた数だけ喜んでもらえるコーヒーづくりが楽しくてしょうがない」と宮前は言う。

終わりなき求道者の旅

この前年、宮前はJBCで初めて予選落ちするという苦い経験をした。もうJBCには出ずに、お客様へのサービスだけに徹したいと思ったときもあった。だが、同年10月に行われた社内コンテストでの優勝で気持ちは翻る。
「最高のコーヒーをつくりたいと思う先には常にお客様がいることを自分で意識することができた」からだ。JBC決勝戦のプレゼンの時に自然に出たとびっきりの笑顔は、そんな思いの表れでもあった。

「コンテストという場で自分をさらに磨き上げることで、お客様へカップでお返しすることができる」。
コーヒーを通じたおもてなしにはまだ高みがある。求道者としてのバリスタの旅に終わりはない。

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