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① 豆を選ぶ

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豆を選ぶ

自分にぴったりの「豆の選び方」をご紹介します。
生産国、精製方法や保存方法など、コーヒー豆の
基礎知識についてもご紹介します。

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初心者

〈 豆の選び方 〉

自分好みのコーヒー豆を探すことは、
コーヒーの素敵な楽しみ方の一つです。
豆の生産国や精製方法、焙煎や挽き方、ブレンドなど
により、香りや味の特徴は様々に変化します。


【ストレートとブレンド】

「ブラジル」や「コロンビア」など、単一の産地の名前がついているコーヒー豆を「ストレート」といい、産地ごとの特徴や個性を味わうことができます。それに対し、複数の産地のコーヒー豆を割合を決めて配合したものを「ブレンド」といい、ストレートコーヒーだけでは出せない風味を創り出します。


【お店で探す】

コーヒー挽き売り店の様子

自分好みのコーヒーをお店で探したい方は、コーヒー専門店や挽き売り店に行ってみましょう。コーヒーに詳しい販売員は、豆選びのスペシャリスト。「苦味が強いもの」「酸味が弱いもの」といったリクエストをしたり、その日の気分や飲みたいシチュエーション、合わせたい食べ物などを伝えるだけでピッタリの豆を選んでくれるかもしれません。

手はじめに、お店のオリジナルブレンドを購入してみるのも、豆選びのコツの一つです。オリジナルブレンドは、そのお店の味の基準やこだわりとなっていることが多いので、この味わいを基準にして、「今日はもっとコクのあるものがほしい」「いつもより酸味の強いものが飲みたい」など、自分の好みの味の方向性を探すことができます。

味の違いを記憶するために、いくつかのブレンドを少量ずつ買って、飲み比べしてみるのも良いでしょう。ブレンドごとに様々な表情を見せる豆の味わいを、さらに楽しむことができます。


【おいしいコーヒーを売っているお店の見分け方】

新鮮なコーヒーを購入するために、豆の保存に気を配っているお店を探しましょう。挽き売り店ならコーヒー豆を入れたケースをチェックしてみるとよいかもしれません。

Point1:保存場所はきれいか

まずは豆を保存するケースがきれいに保たれていること。ケースが豆からにじみ出た油分や殻で汚れていないか、見てみましょう。

Point2:ケースの置かれている場所は適切か

豆の保存には日光が天敵。コーヒーのケースが直射日光にさらされていないか見てみましょう。

Point3:ケースの豆の回転は早いか

よく豆が売れているお店は、置いてあるコーヒーの回転が早いため、常に新鮮な豆がケース内に置かれていることになります。


【豆タイプと粉タイプの違い】

挽き売り店では、豆と粉のどちらを購入するか聞かれます。

❶ 豆タイプ

豆を購入すれば自分のこだわりのミルとともに、コーヒー豆を挽くときから抽出するまでのひとときを、ゆったりと楽しむことができます。また、コーヒーが最も香りを発するのは豆を挽いた瞬間であるため、最も香りを楽しめるタイプとも言えます。

❷ 粉タイプ

あらかじめ豆をミルで挽いたものが粉タイプです。ドリッパーやサーバーがあれば、簡単にレギュラーコーヒーを楽しむことができます。豆を挽く手間がなく、手軽に楽しむことができるので、コーヒーを頻繁に飲む人にはおすすめです。いつも決まった抽出器具を使っているなら、その器具にあった挽き方にしてもらいましょう。

Point:豆と粉のどちらが良いか?

粉タイプより豆タイプの方が長持ちします。コーヒー豆は酸素に触れるほど新鮮さを失っていきます。豆タイプと比べ、粉タイプのコーヒーは表面積が大きく酸素に触れる部分が多いため、豆タイプよりも劣化は速くなってしまいます。

〈 豆の保存方法 〉

新鮮なコーヒーのおいしさを長く味わうには、
豆の鮮度を保ちながら保存することが重要です。
ここでは豆の保存方法と、理想的な保存期間について
ご紹介します。


【コーヒーの鮮度を保つには】

コーヒーの鮮度を保つ条件は大きく4つです。

❶ 紫外線から守る

❷ 酸素に触れる
量を減らす

❸ 高温を避ける

❹ 多湿を避ける
湿度を一定に保つ

鮮度を保つためには、日光が射さないスペースで、空気の入りづらい密閉性の高い容器に保管するのが理想です。この条件を満たすことで、自宅でも新鮮な状態で豆を保存できます。


【保存方法】

開封前:缶入り、袋入りともに高温・多湿を避け、常温で保存します。
開封後:缶入りのものは蓋をしっかり閉めて、また袋入りや計り売りのものは袋の口をしっかりと閉じてから、密封容器に袋ごと入れ、冷蔵庫や冷凍庫などで保存します。

袋のまま密封容器に入れて保存

Point:冷蔵庫や冷凍庫での保存

家庭の中でもっとも豆の保存に適した場所は冷蔵庫や冷凍庫。季節を問わず、日光を避けられ、温度と湿度を一定に保つことができる理想の場所です。

保存する際の注意点として、庫内と外の温度差があります。コーヒーの出し入れによって水滴がつき、コーヒーがしめってしまうことがありますので、一度に使う分ずつ、小分けにする事をおすすめします。

豆を食品保存用の小袋にとりわけ、冷蔵庫や冷凍庫で保存

TOPICS 表面が油でテカっている豆は古い?

豆がテカって見えることがありますが、これは豆が古いというわけではなく、焙煎の度合いに起因したものです。コーヒーは焙煎が進むにつれて膨張し、表面に細かな亀裂ができます。このとき、豆の内部にも空間が生じ、コーヒーにもともと含まれている油脂分が表面ににじみ出てきて濡れたように見えるのです。深炒り豆のように焙煎度が高い豆ほど、このような傾向があります。

TOPICS 賞味期限が過ぎたコーヒーは飲める?

開封前であれば、パッケージに記載されている賞味期限内に飲み切ることをおすすめします。コーヒーは乾燥しているものですから、賞味期限を過ぎているからといってすぐに品質の劣化がおこるわけではありませんが、おいしく召し上がって頂くためには賞味期限内に使い切ることをおすすめします。開封後は、缶・袋などの包装形態を問わず、粉タイプは約7〜10日、豆タイプは1カ月程度で飲み切るのが理想です。

〈 手軽に楽しめるコーヒー 〉

コーヒーを飲む場所や時間、状況はひとそれぞれ。
ここでは多種多様なコーヒーをご紹介します。


【進化したレギュラーコーヒー】

毎日の生活の中では、あまり時間をかけずにコーヒーを飲みたいときもあります。様々な環境に合わせ、本格コーヒーをより手軽に飲むために、レギュラーコーヒーは多彩な進化をしてきました。

ドリップタイプ

ドリップタイプはドリッパーやサーバーなどの器具がなくても、簡単にレギュラーコーヒーを楽しむことができます。一杯分だけおいしくつくりたいときに便利です。

淹れ方の解説はこちら

ポッドタイプ

ポッドタイプは一杯分のレギュラーコーヒーをフィルターペーパーに詰めたもので、カフェ・ポッドに対応したマシンを使って抽出します。一杯ずつ丁寧に抽出するテクニックを簡単に実現するシステムです。

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【様々な種類のコーヒー製品】

工業技術の進歩や、時代のニーズに合わせ、多種多様なコーヒーが生まれてきました。

インスタントコーヒー

お湯などに溶かして飲むインスタントコーヒーは、正確には「Instant Soluble Coffee」、つまり「すぐ溶けるコーヒー」のことです。インスタントコーヒーも、生豆から焙煎されるまでの過程はレギュラーコーヒーと同じ。豆から抽出したコーヒーを濃縮・乾燥させ、粉状にしたものがインスタントコーヒーです。熱いお湯さえあればいつでもどこでも手軽においしいコーヒーが味わえます。

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1899年、日本人の科学者によって発明されたインスタントコーヒーは、1901年の全米博覧会で発売され、第二次世界大戦後、急速に普及したと言われています。

リキッドコーヒー

蓋を開けるだけですぐに飲むことができる。それが、缶コーヒーをはじめとするリキッドコーヒーの魅力です。リキッドとは、英語で液体の意味。リキッドコーヒーには、缶コーヒーのほかにも、飲み口の開け閉めが可能なリキャップ缶、PETボトルタイプ、紙パックなどたくさんの容器があり、種類もストレート、濃縮、加糖、ミルク入りなど多岐に渡っています。

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世界初の缶コーヒー「UCCミルクコーヒー」。駅で販売していたビン入りコーヒー牛乳からヒントを得た缶コーヒーは、試行錯誤を経て1969年に生まれました。

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中級者

〈 豆の種類と産地について 〉

豆の種類や産地情報は、
豆のおいしさを想像するための大事な手がかり。
豆の特徴を産地ごとにご紹介します。


【裏面表示からわかる生産国】

市販のコーヒー製品の裏面表示には、原料であるコーヒー豆について情報の記載が義務付けられています。外見だけで選びにくいときは、以下のように中身を表す裏面表示で比較してみるのも一案です。メーカーごとに多少の違いはありますが、「生豆生産国名」の記載に注目して見比べてみましょう。

①は、生豆生産国名に「ブラジル」とだけ表記されているので、使っているのはブラジル産のコーヒーのみとなります。また、レギュラーコーヒー(豆)という表示により、豆のままのコーヒーであることがわかります。②は、「ブラジル、コロンビア他」と表記されているので、ブラジル産、コロンビア産、さらに他の国のコーヒーも使われていることがわかります。レギュラーコーヒー(粉)という表示により、挽かれた粉の状態のコーヒーであることもわかります。

コーヒー豆は生産国によって、味の傾向や特徴があるので、表示を見ることで豆がどの国から来たかを知ることができれば、味をイメージしやすくなります。


【コーヒーベルトについて】

現在、コーヒーを栽培している国はおよそ70カ国あり、赤道をはさんで南北緯25度間の「コーヒーベルト」(または「コーヒーゾーン」)と呼ばれる地域で栽培されています。各生産国で飲用目的に栽培されているのは「アラビカ種」か「カネフォラ種ロブスタ」のいずれかですが、同じ種でも自然環境、栽培方法、加工方法など、各国・各地域の生産工程や栽培条件の違いにより、様々な特徴のコーヒーになります。ここでは、コーヒーを選ぶときの基礎知識として世界の主な生産国を紹介します。


【コーヒーの産地について】

〈 精製方法について 〉

農園で収穫されたコーヒーの実はどういった
工程を経て生豆の状態になるのでしょう。
ここでは、実から種子を取り出し「精製」する工程について
ご紹介します。


【コーヒーチェリーから生豆へ】

コーヒー豆は、コーヒーの木にできた赤い実「コーヒーチェリー」の種子です。図のように、コーヒーチェリーは、外側から外皮、果肉、ミューシレージ(粘液質)、パーチメント(内果皮)、シルバースキン(銀皮)、種子の構造になっています。この種子の外側の部分を取り除き、焙煎前の生豆(なままめ)と呼ばれる状態にする工程のことを精製といいます。


【水洗式と非水洗式】

精製方法は大きく分けて水洗式と非水洗式の2種類があります。この他にも生産地の気候や環境を利用した様々な方法がとられています。


【水洗式】 「ウォッシュド」とも言います。

❶ 選別

水洗式では、コーヒーの実を収穫後、水槽に入れます。成熟豆が水に沈むことを利用して、混入物や未熟豆を除去する作業を「水比重選別」と言います。

❷ 果肉除去

選別された成熟豆の外皮と果肉を、バルパー(果肉除去機)により除去します。

❸ ミューシレージ除去

種子の表面に付着している粘液質のミューシレージを取り除く伝統的な方法として「ファーメンテーション」と呼ばれるものがあります。この方法では、果肉除去した状態の豆を大きな水槽に入れます。こうして、ミューシレージが空気と接触することで、自然に分解するのを待ち、水を使って洗い流します。近年ではこのファーメンテーション以外にも、水を使わずに機械によりミューシレージを剥ぐ方法(エコウォッシュド)なども採用されています。

❹ 乾燥

ミューシレージを取り除いた豆は、天日または機械により乾燥させ、水分含有率を12%前後にします。

❺ 脱穀

乾燥された豆は脱穀機にかけてパーチメント(内果皮)を剥がし、生豆(なままめ)にします。

❻ 選別

風力や比重による選別、振動により選別するスクリーン選別、場合によってはハンドピッキングにより欠点豆などを除去します。


【セミウォッシュド】 「パルプドナチュラル」とも言います。

ウォッシュドとセミウォッシュドの違いは乾燥前に粘液質のミューシレージを除去するか、残すかの違いといえるでしょう。近年、スペシャルティコーヒーが注目されるなか、味わいの差別化をはかるために、ミューシレージの残し方を工夫する生産者もいます。

❶ 選別

収穫されたコーヒチェリーを水で比重選別します。

❷ 果肉除去

完熟豆だけを果肉除去器で外皮と果肉を剥ぎ取ります。

❸ ミューシレージをある程度残す

種子の表面に付着しているミューシレージを機械で削りますが、完全には削り取らず、ある程度残した状態にします。

❹ 乾燥

ある程度ミューシレージを残した状態で乾燥させます。

❺ 脱穀

乾燥された豆は脱穀機にかけてパーチメント(内果皮)をミューシレージごと剥がし、生豆(なままめ)にします。

❻ 選別

風力や比重による選別、振動によるスクリーン選別、場合によってはハンドピッキングにより欠点豆などを除去します。

TOPICS スマトラ方式

精製では、豆を乾燥させる工程が必要ですが、インドネシアのマンデリンコーヒーを栽培する地区では、雨が多い気象条件に加え、インフラ設備が整っていなかったため、上記のような精製方式の使用も困難でした。そこで独自に編み出されたのがスマトラ方式です。

❶ 果肉除去

収穫後、コーヒーチェリーを果肉除去します。

❷ 一次乾燥

ミューシレージが付着した状態で約半日、天日で乾燥させます。

❸ 脱穀

表面だけが乾燥し、中は水分を含んだ状態の豆を脱穀して生豆を取り出します。

❹ 二次乾燥

水分を含んだ生豆を再び乾燥させます。

TOPICS ハニープロセス

コスタリカでは、果肉を少し残すことでコーヒー豆に蜂蜜のような甘さと深いコクを持たせる「ハニープロセス」という独特な方法で精製しています。


【非水洗式】 「アンウォッシュド」「ナチュラル」とも言います。

❶ 乾燥

収穫したコーヒーの実をそのまま天日または機械で乾燥し、水分含有率12%前後にします。これによって、外皮、ミューシレージ、パーチメントが一緒の状態で乾燥されます。

❷ 脱穀

脱穀機により外皮、ミューシレージ、パーチメントを一度に脱穀し、生豆の状態にします。

❸ 選別

風力や比重による選別、振動によるスクリーン選別、場合によってはハンドピッキングにより欠点豆などを除去します。

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上級者

〈 スペシャルティコーヒーとは 〉

「スペシャルティコーヒー」という表現は、
1970年代にアメリカで最初に
使われはじめました。
特別な気象・地理条件が生み出す
ユニークな香気を持つコーヒーを
スペシャルティコーヒーととらえ、
世界的においしいコーヒーを追求していく
今日のムーブメントにまで成長しています。


【種子からカップまで】

スペシャルティコーヒーでは「from seed to cup」というキーワードが登場します。コーヒーの生産からのすべてのプロセスを、文字通り「種子(seed)からカップ(cup)まで」徹底して突き詰めていくということです。

日本スペシャルティコーヒー協会が定める「スペシャルティコーヒーの定義」の中では、次のように記載されています。

「カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に於いて一貫した体制・工程で品質管理が徹底している事が必須である。(from seed to cup)」
(出典:SCAJ「スペシャルティコーヒーの定義」より抜粋)

安心かつ安全なおいしいコーヒーを継続的に飲むために、生産国から消費国まで社会全体で以下の3つの要素の重要性が叫ばれています。

1 サスティナビリティ(sustainability)
2 クオリティ(quality)
3 インフォメーション(information)

《スペシャルティコーヒー 3つの要素》

サスティナビリティ(sustainability

サスティナビリティとは、「持続可能性」のことを指します。品質の優れたコーヒーを安定的、継続的に生産していくために、生産現場において、環境、社会問題、経済等を配慮することが大切になります。

クオリティ(quality

クオリティとはコーヒー豆の品質を指します。特別な地理的・気象的条件、栽培技術、精製処理技術により、さらに優れたコーヒーの抽出液の風味を持っていることが重要視されます。

インフォメーション(information

インフォメーションとはコーヒーのカップの中のおいしさを消費者に正しく伝えることです。近年、食の安全性が注目され、消費者のトレーサビリティ(traceability=追跡可能な、遡及性)への関心が高まる中、コーヒー農園の栽培環境や栽培状況、肥料、農薬の種類、流通経路情報など、製品の情報を正しく伝えることの重要性が増しています。


【スペシャルティコーヒーの品質とは】

スペシャルティコーヒーの評価基準は、各国の協会で決められています。世界共通の定義は定まっていないのが現状ですが、トレーサビリティが明確でカップ評価が高いものがスペシャルティコーヒーと称され、コモディティコーヒー(通常流通品)と区別されることは世界共通の考え方と言えるでしょう。

《品質ピラミッド》

カップ評価は、フレーバー、アフターテイスト、酸味の質、マウスフィール、カップのきれいさ、甘さ、バランス、総合評価などにより100点満点で評価されます。SCAAカッピング基準では、上図のように、80~85点未満を「スペシャルティグレード」、 85~90点未満を「スペシャルティ・オリジン」、90点以上を「スペシャルティ・レア」と格付けしています。

TOPICS 認証コーヒーについて

サスティナビリティ、栽培方法、生産者支援などの目的のために、次のような非営利団体及び第三者機関により一定の査定方法がとられています。厳しい審査に合格したコーヒーには、それぞれの認証団体のマークが記されています。

《主要な認証団体》

レインフォレスト・アライアンス
(Rainforest Alliance)

国際的な非営利団体で、生物多様性の保護と人々の持続可能な生活の確保を使命として活動している。

レインフォレスト・アライアンスのサイトはこちら
フェアトレード
(Fairtrade International)

開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより生産者や労働者の生活改善と自立を目指している。

フェアトレードのサイトはこちら
有機栽培(Organic)

堆肥による土づくりを3年以上行った農園で、農薬や化学肥料を使わずに栽培されたコーヒーで農園と製造・流通工程の両方が有機JAS規格を満たさなければならない。

有機栽培のサイトはこちら
ウツ(UTZ)

社会と環境に対して責任を持った生産・加工・流通のため管理基準を定めた世界的な認証プログラムを推進。持続可能な農業が標準となる世界をつくり出すことを目標としている。

ウツのサイトはこちら

【スペシャルティコーヒーの評価基準】

スペシャルティコーヒーの品評会において、味や品質を評価するためにテイスティングすることをカッピングと言います。カッピングをする人=「カッパー(cupper)」が専用のスプーンを使って味と香りを鑑定します。

スペシャルティコーヒーは、そのコーヒーの風味や個性等、味の良さに特化したポジティブチェック方式で評価します。実際にコーヒーとして提供される時に近い状況で評価するため、焙煎度、粉の挽き目、お湯の温度、お湯と粉の比率など、実際の抽出のベストの状態が定義されています。

Point:評価のポイント

❶ 香り

コーヒーには様々な「香り」があります。粉の香り(フレグランス)、抽出液から立ちのぼる香り(アロマ)、飲む時に味と同時に感じる香り(フレーバー)の3つの側面から評価します。

コーヒーの味と香りの代表的な表現を図にしたものがフレーバーホイール(Coffee Taster's Flavor Wheel)です。SCAA(アメリカ・スペシャルティコーヒー協会)とWCR(ワールド・コーヒー・リサーチ)が作製し、フレーバーのイメージに合わせた色分けをしながら、ホイール状にまとめています。下図参照

❷ 酸味

スペシャルティコーヒーにとって、味わいを構成する最も重要な要素。明るく心地良い酸味は、コーヒー果実に含まれる本来の酸味を感じさせる、良いコーヒーとして評価されます。この酸味成分は、標高が高く、気温差の大きい栽培条件において強くなる傾向があります。

❸ ボディ

コーヒーを口に含んだ時に感じる舌触りや味の厚み・複雑さのことをボディといいます。いわゆる「コク」のことで、酸味と並びコーヒーの味を構成する上で重要な要素です。酸味とボディが形成される過程や要因は、栽培条件など共通項が多く、相関する場合が多いです。

❹ アフターテイスト

コーヒーを飲んだ後に感じる余韻のことを指します。アフターテイストにはコーヒーの特徴的な味わいが出やすく、余韻が長ければ長いほどコーヒーの豆本来が持つ力強さが表れます。したがってアフターテイストもボディとの相関関係が強いです。

❺ バランス

「フレーバー」「酸味」「ボディ」が調和しているか、またはそれぞれの要素の強弱を評価(採点)します。どれか一つが突出していたり、逆に何かが欠けていたりすることなく、全体としての調和が取れていて初めて心地良いバランスと評価されます。

TOPICS 「フレーバーホイール」について

下記の図は、アメリカスペシャルティコーヒー協会が作成した、コーヒーの風味の種類をチャート化した「フレーバーホイール」です。例えば、「フルーティーな味わい」と言っても、ベリーやドライフルーツ、シトラスなどに細分化されるなど、風味の特徴表現をより具体的に表しています。

《SCAA Coffee Taster’s Flavor Wheel》

出典:Specialty Coffee Association of America

〈 サードウェーブについて 〉

サードウェーブとは、産地・農園のユニークな
特徴を生かしたスペシャルティコーヒーを、
焙煎・抽出にもこだわって楽しむ新しい
潮流を指します。
アメリカから始まったサードウェーブは近年、
コーヒーカルチャーの新しいムーブメントとして
注目を浴びています。


【コーヒーカルチャーの変遷】

90年代より、それまでの低価格コーヒーへの反動から、注目を集めるようになったスペシャルティコーヒー。それぞれの豆の個性を見極めてローストを施し、その個性を最大限に引き出すように抽出されたスペシャルティコーヒーは、クリーン且つ風味豊かで、さらに明るい酸味が高く評価されるようになりました。昨今、インターネットオークションや、産地から直接買える方法が確立され、コーヒーの流通が多様になってきたことも、このムーブメントを支える一つの特徴といえるでしょう。

アメリカのコーヒーカルチャーの流れ

近年、「サードウェーブ」と呼ばれるコーヒーブームは、アメリカ、そして日本のコーヒーカルチャーの変遷と深い関わりがあります。

ファーストウェーブは、1900年代に入り、アメリカの大手コーヒーメーカーが真空パックの技術を取り入れたことで大量生産・大量流通が可能になり、急速に一般家庭にコーヒーが浸透して行った時期にあたります。しかし、価格競争の結果、品質の低下が顕著になり、市場のコーヒー離れが問題になりました。その反動から90年代より品質を重視した深炒りのムーブメントが起こり、シアトル系と呼ばれるコーヒーチェーンが世界中に広がったのがセカンドウェーブです。

そして新たに3つ目のムーブメントとして、近年注目されるようになってきたのが、脱チェーン、脱マニュアル、脱効率化でスローフード路線のサードウェーブです。産地・農園の特徴を生かしたスペシャルティコーヒーを焙煎・抽出にこだわりながら楽しむサードウェーブでは、一杯一杯、ハンドドリップで丁寧にコーヒーを淹れるのが特徴的です。実はこのサードウェーブ、日本の喫茶文化に深く影響を受けていると言われています。豆にこだわり一杯ずつおいしいコーヒーを提供するおもてなしの心は、古くから日本の喫茶文化で培われているものです。ですから、日本人にとって、サードウェーブは日本の喫茶文化の原点回帰とも言えるのかもしれません。

ハンドドリップのことを「プアオーバー」と呼びます。一杯ずつ丁寧に抽出していくプアオーバーはバリスタの晴れ舞台です。

サードウェーブのコーヒーショップには焙煎所を併設している店もあり、こだわりの焙煎・抽出でスペシャルティコーヒーを楽しめる。