〜 1683年 〜

コルシツキーがウィーン初のコーヒーハウスを開店

オーストリア初のコーヒーハウスの開店は、トルコ軍によるウィーン包囲が契機となっています。この戦闘でのある男の活躍が、ウィーンに平和とコーヒーをもたらしたのです。
……1683年7月、トルコのモハメッド4世の命を受けたカラ・ムスターファは、30万の軍隊を擁してウィーンを包囲しました。神聖ローマ・ドイツ皇帝レオポルト1世とロレーヌ公国皇太子は町から数マイル離れた場所に陣をはり、町の内部にはシュターヘンベルグ伯爵の率いる守備隊が留まってポーランド王国からの援軍を待っていました。しかし、ひと月たっても援軍は来ません。そんなときに連絡係を買って出た一人の男がいました。フランツ・ゲオルグ・コルシツキーという人物です。彼は、長年トルコ人と生活を共にしたことがあり、トルコの言葉にも習慣にも詳しかったのです。トルコ人の服装を身にまとった彼は、包囲網を突破してポーランド軍との連絡に成功しました。そして9月12日、合流したポーランド軍と皇帝軍は市内の守備隊と連絡をとり、ウィーンの内と外から攻撃を開始しました。この時、コルシツキーは攻撃開始の合図を伝えるために、再びトルコ軍の包囲網をくぐり抜けたのです。結果、トルコ軍は敗走し、後にはさまざまな物品が残されました。その中に大量のコーヒー豆がありました。戦利品は分配されましたが、コーヒー豆を欲しいという者は誰もいませんでした。使い方を知らなかったのです。ただ一人、コルシツキーが、「この袋に詰まったものを望む人がいなければ、私が所望いたします」と申し出ました。奇妙な豆が処分できるので、人々は喜んで彼に功績の報奨として与えました。そして数日後、コルシツキーはトルコ風コーヒーを飲ませるウィーン初のコーヒーハウス「青い瓶」を開店したのです。

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