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直営農園 開設秘話

1989年、UCCは2番目の直営農園として「UCCハワイコナコーヒー・エステート」を設立しました。農園は、ハワイ島コナ地区フアラライ山の裾野、標高 460m付近に位置しており、空港からは剥き出しの溶岩地を車で約30分ほど突き抜けてフアラライ山の裾野を登っていったところにあります。総面積16ヘクタールの中に、およそ1万8千本ものコーヒーの木が植えられています。

溶岩を砕いて作った農園

農園開発にあたってはなみなみならぬ苦労がありました。もともとコナ地区はフアラライ山の溶岩によってできた地形上にあるので、雨が降っても雨水が染み込みません。そこでまずは溶岩を引き剥がして砕き、その下にある土を掘り返して溶岩と反転させることからはじめなければなりませんでした。時にはダイナマイトで砕かなくてはならない固い溶岩にあたることも。また、農園開設時は灌漑工事も充分でなく、土壌が流出することもしばしばで、そのため、環境保護に重点を置きながら工事を施して、近代的灌漑設備を備えた農園に改良していったのです。

こうした努力が認められ、ハワイ州政府機関によって1993年「ハワイ島西地区最優秀農園」として表彰されました。ハワイ島のコナコーヒー生産農家は全て西地区にあるので、事実上、UCCハワイコナコーヒー・エステートがコナコーヒーの生産農家で最も優秀であることを認められた、という大変名誉な受賞でした。