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苗木から収穫まで

まずは一本の苗木から

UCCでは品質の良いコーヒーを生産するために、まず一本一本苗木を育てることからはじめます。強いコーヒーの木を栽培するために、接木(つぎき)の技術を使った苗木作りにも取り組んでいます。またUCCハワイコナコーヒー・エステートでは、全てのコーヒーの木に対して点滴灌漑設備を導入するなど、様々な栽培技術を取り入れています。

コーヒーの木、長生きのヒミツ

コーヒーの木は不要な新芽などに養分を取られないよう、随時剪定を施します。また、木そのものの生産性が下がると、5〜6年に一度、地上約30cmくらいの位置で幹を一旦切るカットバックという剪定を行います。その後に伸びてきた健全な芽だけを残してまた新たに実のなる木に育てていくのです。

UCCハワイコナコーヒー・エステートでは枝を切る剪定を行わず、その代わり比較的短いサイクルでカットバックを行っています。適切なカットバックを継続することで、コーヒーの木はとても長生きするのです。また、カットバックされたコーヒーの木はチップ状にして、土壌の水分蒸発防止や土壌改良など、農園に還元して利用しています。

まめな除草もコーヒー生長の鍵

農園では、収穫作業などの邪魔にならないように、また木の生長を妨げないように除草を行います。UCCハワイコナコーヒー・エステートでは、車輪の間に回転刃のある草刈機で常にこまめな除草をしています。刈った雑草はそのまま緑肥となります。

南国に降る雪

コーヒーの木は1月〜3月頃真っ白な花を咲かせます。この幻想的な光景は、まるで農園一帯に雪が降ったかのように見えることから、コナの雪“コナスノー”と呼ばれています。
しかし、花の命は短く、2〜3日のうちには茶色くなってきてしまいます。

その後緑色の実を結び、やがて真っ赤に色づいてコーヒーチェリーと呼ばれるようになるころから、完熟した豆だけが人の手によってひとつぶひとつぶ大切に摘み取られていきます。収穫された実は、その日のうちに精選工程へまわされます。