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「ベトナムコーヒー」にはなぜコンデンスミルク?

ベトナムは、今や世界第二位のコーヒー生産国。主に「ロブスタ種」のコーヒーの栽培地です。
かつてフランス領インドシナ連邦下にあったベトナムは、フランス文化の影響を強く受けており、フランスの抽出器具を応用した金属製フィルターで細かく挽いたコーヒーを濾して飲みました。
フランスには、ミルクを用いたカフェ・オ・レというメニューがありますが、冷蔵庫が普及していなかった当時のベトナムでは、ミルクに代わって常温で保存可能なコンデンスミルクでカフェ・オ・レを楽しみました。
こうして苦味のきいたベトナム産コーヒーが、甘く優しい香りのコンデンスミルクと溶け合い、ベトナム流のメニューとなったのです。