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ブルーマウンテンコーヒーの魅力

ジャマイカで生産されるコーヒーは大きく2種類に分けられます。ジャマイカと言えば、優雅な香り、調和の取れた甘味のある味わいから“コーヒーの王様”と称される「ブルーマウンテンコーヒー」が有名です。

しかしブルーマウンテンと呼べるのは、JACRAの定めた、ジャマイカ東側に連なるブルーマウンテン山脈(2,256m)の内側にあたる“ブルーマウンテンエリア”で栽培されたコーヒーだけです。このエリア以外で生産されたコーヒーは“ノン・ブルーマウンテン”と呼ばれます。

ブルーマウンテンエリアのほとんどは険しい斜面の山岳地帯で、1日の中の寒暖差が平均8℃以上になるため、豆が膨らんだり縮んだりの運動を繰り返すことで引き締まりコクが生まれます。弱酸性の土壌、豊富な雨量、さらに山脈を“ブルーマウンテン”と言わしめる霧が頻繁に発生して、コーヒーの木だけでなく土壌にも適度な水分を補給します。まさに、コーヒーの栽培には最高の条件が備わった環境なのです。

ジャマイカでのコーヒーの格付け基準はとても厳しく、ブルーマウンテンコーヒーの中でも、一番品質の良い等級のものを「ブルーマウンテンNo.1」と言います。以下「No.2」「No.3」と続き、これに「ピーベリー」を加えた、ここまでの等級のコーヒーが、プレミアム品としてジャマイカコーヒーのシンボルとも言える木製の樽に詰められて輸出されます。