UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2023.10.28

UCC富士工場に水素を熱源とする大型焙煎機の導入が決定

UCCグループは「2040年までにカーボンニュートラルの実現」という目標の達成に向けて、水素を熱源とした焙煎コーヒーの取組みを行っています。
これまでは、テスト製造で試作やイベント等で提供する分の焙煎などを行ってきましたが、今回は水素を熱源とした焙煎の本格的な取組みがスタートしましたので情報をお届けいたします。

2025年、UCC富士工場に水素を熱源とする大型焙煎機の導入が決定!

UCCの水素を熱源とした焙煎における取組みは、2022年3月に技術の開発開始を発表して以来、様々な試行錯誤を重ねて、2023年5月には水素を熱源とするコーヒー焙煎に関する特許出願をしました。
2023年8月からは、小型焙煎機で販路を限定したテスト製造もスタートしております。

そして今回、ついに本格的な製造・販売に向けて、2025年4月を目標にUCC富士工場にて大型焙煎機の導入が決定しました。

熱源を従来の化石燃料から水素を燃料とする方法へ代替することによって、焙煎機1台あたりのCO₂排出量は [従来の化石燃料による焙煎]1,400t CO₂/年 ⇒ [水素を燃料とする焙煎] 0t CO₂/年 になります。(※工業用大型焙煎機の場合)

水素を熱源とした焙煎機とは?

コーヒーの焙煎は、通常、化石燃料を燃やして発生した熱風を焙煎釜に送りこむことで加熱を行いますが、水素を熱源とした焙煎においては、水素を燃やして発生した熱風で焙煎が可能です。

今回の水素を熱源とした焙煎の特長としては、まず焙煎時のCO₂排出が「ゼロ」になるということが挙げられます。焙煎に必要となる熱源を従来の化石燃料から水素に代替することで熱風発生時のCO₂排出ゼロを実現しています。

また、水素と化石燃料両方の熱源で焙煎が可能ということも大きな特長です。「水素のみ」「化石燃料のみ」「水素+化石燃料」での焙煎が可能なハイブリッド機となります。

水素を熱源にすることによって何が変わるの?味覚への変化は?

水素を熱源とした焙煎では、既存熱源と同等の味覚を形成することはもちろん、水素の燃焼特性を活用し、既存熱源を超えた多彩な味覚を形成することが可能です。
水素には燃えやすいという特性があり、熱風温度のコントロール幅(低温↔高温)を既存熱源よりも広げられることを確認しました。
これを、UCCのノウハウである緻密な焙煎プロファイルコントロール技術と組み合わせることで、既存熱源よりも多彩な味覚形成(例えば酸味を強くする等)が可能であることを確認しています。

今後もさらに研究を進め、引き出すことのできる味覚のバリエーションを増やし、お客さまのニーズに寄り添った製品の開発に活かしていきたいと考えています。

水素を熱源とした焙煎コーヒーを提供する今後のイベント予定

Japan Mobility Show 2023

●水素を熱源として焙煎したコーヒーを提供するカフェを出店

UCCグループは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と協働し、最新モビリティBridge-Palette※を活用したカフェをJapan Mobility Show [FOOD&Mobility]ブースにて出店いたします。(写真イメージ)
カフェでは現在UCCが取組みを推進している水素を熱源として焙煎したコーヒーをUCCの抽出技術のスペシャリストがデモンストレーション(サイフォン式)を行いながら、ご来場者へ提供する予定です!

【日時】2023年10月28日(土)~11月5日(日)※一般公開日
【会場】東京ビッグサイト
【公式サイト】「Japan Mobility Show」公式サイト

※Bridge-Palette:出典:トヨタイムズ公式サイト

デカボdeマルシェ

●デカボdeマルシェ とは?

Earth hacksが主催するデカボスコア(商品のCO₂削減率をスコア化した新しい環境指標)を用いて「わかりやすく」マルシェやワークショップを行い、脱炭素アクションのきっかけを創出するイベント。
▶▷ UCCサステナビリティチャレンジ「脱炭素社会を推進する共創型プラットフォーム Earth hacksに参加」

来月、大阪のNU茶屋町にてデカボdeマルシェが開催され、UCCも出展します!

【日時】2023年11月3日(金・祝)~11月5日(日)11:00~18:00
【場所】NU茶屋町・NU茶屋町+外周歩道「連動開催」(大阪市北区茶屋町)
【UCC出展内容】水素バリューチェーンに関わる複数企業が水素に関する各社取組みを紹介。UCCも水素を熱源とした焙煎コーヒーの取組みやコーヒーを提供予定。

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過去のイベントにおいては、2023年5月にG7広島サミットやトヨタモビリティ東京と連携したレクサス有明オープニングイベントにて、水素を熱源とした焙煎コーヒーが提供されました。
また2023年9月には、水素の利活用をグローバルな規模で推進し、関係各国が歩調を合わせ連携を図る場である水素閣僚会議(第6回)でも提供いたしました。
このように、国内外の方が広く集う場でUCCの水素を熱源とした焙煎コーヒーはご紹介させていただいております。

水素を熱源とした焙煎の取組みはまだ始まったばかりですが、「2040年までにカーボンニュートラルの実現」の目標達成に向けて、これからもUCCグループは脱炭素取組みのチャレンジを続けてまいります。

関連URL

▶▷ UCCサステナビリティチャレンジ「日本初!水素焙煎に関する特許出願」
▶▷ ニュースリリース「水素を熱源として焙煎したコーヒーを第6回水素閣僚会議にて提供」
▶▷ ニュースリリース「Earth hacksと"すごいぞ!水素プロジェクト"を始動」
▶▷ ニュースリリース「Japan Mobility Showに最新モビリティを活用し、未来をイメージしたカフェ出店」



※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく
目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。

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