UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2025.06.10

タンザニアにおける持続可能なコーヒー生産プロジェクトが開始!

以前、UCCサステナビリティチャレンジ記事「国際農業開発基金(IFAD)と連携したタンザニア支援プロジェクト」でご紹介した通り、現在UCCグループは国際農業開発基金(IFAD)と連携し、ELPSイニシアティブの第一号案件として採用されたタンザニアにおける「持続可能なコーヒー生産プロジェクト」に参画しています。早速タンザニアにてプロジェクトが開始されておりますので、今回はその進捗をご紹介したいと思います。

UCCがプロジェクトに参画する意義

UCCがこのプロジェクトに参画する意義は、現地で安定した栽培方法や環境にやさしい農法のノウハウを伝えることで、タンザニアの小規模生産者が自分たちの手で良品質なコーヒー栽培を継続していけるようにするためです。
良品質なコーヒー豆はより高価で買い取ってもらえるため、結果的に小規模生産者の安定収入の実現にもつながります。

このプロジェクトは3年間に亘る取組みになるので、初年度に植えた苗木が健康的に実を付けるところまで見届けたいと思います。
そして、日本のみなさまにタンザニア産コーヒーをこれからもお届けできようなサステナブルな社会を実現したいと考えています。

~現地レポート~ プロジェクトの最新情報を紹介!

技術指導を開始

<肥料作成(有機堆肥)>
堆肥とは、動植物の残さ(落ち葉、家畜ふん尿、わら、食品残さなど)を微生物の働きによって発酵・分解させてつくる肥料のこと。

今回は、タンザニアの小規模生産者が自分たちで肥料を作れるよう現地で手に入る副産物(牛糞/鶏糞/米もみ殻など)をブレンドし発酵させるデモンストレーションを行いました。どれも身近で手に入る副産物ばかりのため、プロジェクト後も費用をかけずに肥料をつくることが可能です。

<剪定>
コーヒーの木は一度花がついた場所には二度と花が咲かないので、古い枝は徐々に実が減っていきます。そこで定期的に枝を切り、新しい脇芽を出して若返らせる必要があります。剪定することにより、収穫量の維持・向上を図ったり、病害虫の予防をしたり、木の寿命延長につながったりします。

<台切り(カットバック)>
剪定の一種で、主幹を地上から数十cmの位置で切り戻す作業です。コーヒーの樹勢を回復させ、再生させるために行います。

今回は苗木の剪定/台切りのデモンストレーションを行いました。木の若返りにより、収穫量を回復させつつ、ブレを均一化して収入を安定させられればと考えています。

<マルチング>
作物の根元や畑の土壌表面に覆い材(マルチ材)を敷くこと。

現地ではもみ殻を使用したマルチングのデモンストレーションを行いました。写真の通り、木の根元やその周辺が覆われるようにもみ殻を散布しています。これにより、土壌が保湿され肥料の栄養吸収効率が上昇、雑草管理も不要となります。

キックオフイベントの開催

今回プロジェクトを開始するにあたり、タンザニア現地でプロジェクト関係者によるキックオフイベントも開催されました。イベントには、現地のテレビ局2社(国営放送局のTanzania Broad Casting民間放送局のITV)と新聞社1社(ITV新聞部門のThe Guardian)も取材に来られ報道していただきました。

<キックオフイベントの詳細>
日時:2025年5月7日(水)
場所:ムベヤ市、Eden Highland Hotel
出席:約60名(ムベヤ地方行政官、農務大臣、日本大使、Café Africa、丸紅、各農協代表団、現地輸出業者、メディア、UCC)
目的:ELPSプロジェクトの実装に際し、PRのためのキックオフイベント
内容:プロジェクト現地運営のCafé Africaからイニシアティブ概要説明、UCC/丸紅/TCB/日本大使/農務大臣/ムベヤ地方行政官のスピーチ

今後に向けて・・・

現地で小規模生産者にデモンストレーションなどを行うことにより、知識経験を伝える支援がいかに重要か実感しています。タンザニアの小規模生産者が自分たちの手で良品質なコーヒー栽培を継続していけるように、次回の現地渡航では、生産者が自作した肥料の撒き方や、収穫後のコーヒー豆の乾燥保管方法などを指導する予定です。

タンザニアにおける「持続可能なコーヒー生産プロジェクト」でのUCCの取組みはまだ始まったばかりです。今後も継続してプロジェクトの様子をお伝えしていきますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね!

関連URL

▶▷ UCCサステナビリティチャレンジ「国際農業開発基金(IFAD)と連携したタンザニア支援プロジェクト」
▶▷ UCCニュースリリース「UCC、タンザニアにおける民間セクター・小規模生産者連携強化(ELPS)案件に参加」
▶▷ UCCHP ネイチャーポジティブアプローチの実践

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