UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2022.05.31

ルワンダでの持続可能な
コーヒー栽培への取り組み  

アフリカ大陸の真ん中あたりに位置し、豊かな自然に囲まれている「ルワンダ」。
ルワンダにおけるコーヒーの歴史は、植民地時代に各農家に70本のコーヒーノキを栽培することを義務付けられたのが始まりでした。その後苦しい内戦の時代を経て、2000年代には経済成長をし、復活を果たしました。その復興に大きく貢献したのがコーヒーです。

2012年、UCCはルワンダのフイエ郡ソブ村でJICA(国際協力機構)の取り組みである「一村一品運動」に参加しました。「一村一品運動」とは、村単位で特産品を育て、地域経済を活性させることで貧困を減らそうというプロジェクトです。
ソブ村からはコーヒーが対象品として選ばれ、そこで栽培されたのがフイエ マウンテンコーヒーです。

現在、JICAプロジェクトは既に終了していますが、現地の方々は引き続き熱心にコーヒー事業に取り組まれております。そしてUCCも2012年以来、継続して農事指導やこの地区のコーヒーのブランド価値を上げるために様々な取り組みを行っています。今回はその取り組みの一例をご紹介いたします。

JICAプログラム終了後も継続的な取り組みを実施

品質改善に向けた取り組み事例

●シェードドライ(陰干し)
収穫したコーヒー豆は、腐敗するのを防ぐために、機械で人為的に乾燥させたり、日光に当てて天日乾燥させることが多いのですが、フイエ マウンテンでは、敢えてゆっくりと時間をかけて陰干しをしています。陰干しすることで、甘味や風味が増し、水分を均等にして品質を安定させることができるのです。

●小区画での管理
フイエ マウンテンでは、標高や、農家ごとなど、小区画に分けて管理をしています。手間はかかるのですが、小区画で管理することで品質や味が平均化してしまわず、区画ごとの味の個性が惹き出されます。

●土壌改良
土壌を改良することで、現在よりもコーヒー収穫量を増やせることが期待できます。
①ルワンダは雨が少ないので、草木で土の上を覆い、表面の乾燥を防ぐと共に、土中の急激な温度上昇を防いで、微生物の繁殖を促しています。
②土壌は弱酸性を保つよう測定され管理されています。

UCC製品収益金の一部を開発費用に取水場を設置

コーヒーの品質を大きく左右する1つの要因に「水」が挙げられます。ルワンダはもともと雨も少なく、生活用水でさえも不足し、コーヒー農園の方のみならず地域の方にとっても清潔で安全な水を入手することが何より重要でした。
近くに水環境が整えば、コーヒーのさらなる品質向上が見込めるだけではなく、地域住民の方の生活レベル向上にも貢献できるのではないかと考えました。

そんな思いから、UCCは製品の販売で得られた収益金の一部を開発費用として取水場の建設を計画する「フイエ マウンテンプロジェクト」を開始しました。
現地の方々と設置する開発エリアの検討なども行いながら、2021年9月15日に開通式が実施され稼働しております。(写真は開通式時のものです)

農園の近くだけではなく、住宅エリアの近くにも計5基設置しました。
この5基により、約20,000世帯(120,000人)に清潔で安全な水を供給することができます。

※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく
目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。

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