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2022.05.31
コーヒー生産国における社会課題の1つとして、ジェンダー不平等が挙げられています。生産国のコーヒー農家の多くは、まだまだ女性の立場が弱く、主業務を担うことができなかったりと女性の社会進出が進んでいない現状が見受けられます。一方で女性が農園業務に従事し、収入を得ることで、「コーヒーの品質向上」「子どもたちへの教育」「家庭内での地位向上」など様々な面でポジティブな効果が得られるのではないかという期待も高まっております。
私たちUCCは、持続可能なコーヒー農園の未来に向けて、女性コーヒー生産者の活躍を応援しています。
IWCA(International Women’s Coffee Alliance)とは、コーヒーの生産に携わる女性の生産技術向上と地位向上、持続可能な社会生活の実現を目的として2003年にコスタリカで設立され、現在はニューヨークに本部を置くNPO法人です。
現在、31か国に支部を展開しており、日本支部は米国を除き、2015年に消費国初の支部として設立されました。
▶▶ IWCA日本支部のサイトへ
●IWCAの活動のキーワードは?
『Women Share/Help Woman ~女性が女性を支援する~』
【IWCAの取り組み例】
①コーヒー生産技術や意識改革のトレーニング、リーダー人材育成等の活動を実施。
②女性グループのコミュニティを作ることで、情報交換の場が生まれ、農園の生産性が向上。
③適切な報酬システムを得て女性が貯金するシステムを作り、その資金を子どもたちの健康や教育のために使うことで生活レベルが向上。
UCCはIWCAが行っている、コーヒーの女性生産者の雇用や社会活動をサポートする取り組みに賛同し、2020年にIWCAのホンジュラスBeneficio San Marcos組合に所属する女性生産者が栽培したコーヒーを製品化しました。
製品の売上の0.5%がIWCAへ還元され、IWCAを通じて世界中の女性生産者支援の活動に役立てられました。
●ホンジュラス ウィメンズコーヒーを使用した製品
UCCでは他にもIWCA認証を扱ったコーヒー製品を販売しております。私たちはこのウィメンズコーヒーを通じて、IWCAの活動を応援しています。
ウィメンズコーヒーを使用した製品は、UCC公式オンラインショップから検索&ご購入いただくことができます。
▶▶ UCC公式オンラインショップはこちら
2021年9月から約1か月間、IWCA JAPANはコーヒー業界で働く女性たちを支援するために、ブラジル生まれのコーヒー絵本『Koffy Kid』の日本語版の出版に向けてクラウドファンディングに挑戦しました。
●絵本『Koffy Kid』について
絵本『Koffy Kid』は、コーヒーが大好きな主人公の少年「コフィー」が夢の中で見た冒険の物語です。そしてその冒険はコーヒー発祥の物語へと読者を導いていきます・・・。
絵本の鮮やかな色使いや可愛らしい絵をも見るだけでも心温まる1冊です。
現在は当初の目標金額であった2,100,000円を達成し、クラウドファンディングは終了しております。出版された日本語版を、もしお見掛けすることがございましたら、是非お手に取ってご覧いただければ幸いです。
●IWCA日本支部 事務局長:
UCC上島珈琲株式会社 長瀬 智子さん
IWCAはコーヒーを通じ、人と人のつながりをお互いに学び合い、助け合うための活動を行っています。
雇用や社会活動の様々な課題に対し、しなやかに取り組む女性の生き様は、生産国であろうと消費国であろうと多様性に満ち溢れ、共有できることと思います。ボーダレスにサポートし合い繋がりを持つことで、美味しいコーヒーが出来るサプライチェーンに留まらず、貧困・環境汚染・雇用・過疎化など、世界共通の社会問題に取り組む私たちの活動をぜひ多くの方に知っていただきたいです。
※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく
目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。