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2025.05.14
UCCグループは次世代教育において、日本と世界の連携を進めサステナブルな社会の実現を目指す一般社団法人SWiTCH(SWiTCH)と北海道の菓子メーカーである石屋製菓株式会社(ISHIYA)と協働し、札幌の学生たちと共に環境をまもるアイデアを検討する対話型ワークショップを実施しました。2024年9月から2025年2月にかけては、北海道札幌月寒高等学校の探究学習プロジェクト「BEING ALIVE」に、2025年3月においては、環境問題への創造的アクションコンテスト「サステナKIDS AWARD in 札幌」に参画しました。
今回は札幌の学生たちと共に創り上げた「BEING ALIVE」と「サステナKIDS AWARD」の2つの取組み内容についてご紹介します。
若者・大学・企業・自治体の4者がサステナブルな未来について考え、実際にアクションを起こし、全国・世界に発信するG7環境大臣会合のソフトレガシーに基づいたプロジェクトです。高校生が社会的課題を考え、外部講師との対話を通じて、自分に必要な学びやテーマを見つけ、探究していく内容となっています。
参画することになった背景としては、SWiTCHより、札幌市と推進している「若者との共創プロジェクト」の一環として北海道札幌月寒高等学校で実施する「BEING ALIVE」にワークショップパートナーとして協働の提案を受けたことにより始まりました。
この探究学習は全10回の授業で、本プログラムを希望した28名が受講しました。2024年9月11日~12月4日の間はワークショップとして、SWiTCH・UCC・ISHIYAそれぞれが単独で講義をしたり、3社が対談をしたりする内容で実施しました。2024年12月11日~2025年2月19日の間は最終プレゼンテーションの準備・発表期間として学生中心で進める内容で行いました。
第1~3回はUCC単独回で、生産国から消費国まで広がるバリューチェーンを持つ企業として、「地球環境」「人権問題」「サーキュラーエコノミー」などUCCの具体的な取組みを紹介しました。持続可能なコーヒー産業の実現に向けた実例を通じて、企業がどのように社会課題に向き合っているのかを学ぶ機会を提供しました。
▶▷ 月寒高校 BEING ALIVE 第1~第3回の授業の詳細はこちら
第9~10回はUCC×ISHIYAコラボセッションで、UCCとISHIYAの役員を交えた特別トークセッションを実施しました。企業の意思決定プロセスやサステナビリティ推進の背景を共有し、学生たちが企業の視点で課題を考える力を養う機会となりました。
最終回は学生による発表会で、これまでの学びをもとに、自ら調査・実践したアクションを発表しました。
学生たちの発表内容としては、例えば「本当に環境問題は知られているのか」や「人権問題に関する意識調査」のように、UCCやISHIYAの講義を踏まえて学生自身が課題に感じた題材で実際にアンケート調査等を行った結果も含めた内容を発表しました。
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受講した学生からは、「環境問題や人権問題について詳しく知ることができた。企業の具体的な活動も学べ、アクションの参考になった」や「これまで漠然とした知識しかなかったけれど、身近なことと結びつけて深く考えられた。もっと学び、自分にできることを見つけて実践したい」といったような前向きなコメントをいただきました。
今回の「BEING ALIVE」を通して、学生たちは「環境問題を自分ごととして考える力」や「企業視点での課題解決力」などを身につけました。社会課題に対する視点を広げ、自分たちにできることを模索する過程を経験することで、社会に働きかける力を身につける第一歩となりました。
2025年3月に、同じくSWiTCH主催の環境意識の向上と持続可能な未来の実現を目的に、環境保護に関するアイデアを募集するコンテストである「サステナKIDS AWARD」に参画しました。
このコンテストは、札幌市内の小・中・高校生に環境問題への創造的アクションを促すもので、UCCは「コーヒーを通じてSDGsを考えるセミナーに、札幌市の方々にもっと参加してほしい」との想いから、「SDGsセミナーの周知拡大」のミッションを提示しアイデアを募集しました。子どもたちから直接アイデアを得ることで、次世代の環境意識向上と広範な参加促進を目指しました。
UCCのミッションには43作品ものアイデアが集まり、特に印象的だった3作品には3月15日の表彰式で「UCCミッション賞」として賞状、コーヒーの苗木、上島珈琲店などで使えるプレシャスカードを贈呈しました。
「UCCミッション賞」に選ばれた3作品は画像の通りです。詳しい内容は下記URLよりご確認できます。
▶▷ サステナKIDS AWARD表彰式の様子
受講者からは「ポスターを見た人が "気になる!"と思うように工夫し、UCCの活動が一目で伝わるデザインにしました!」や「2050年にコーヒーが育つ土地が半分になることが衝撃で、その事実とUCCの取組みを伝えたくて動画にしました!」といった声が挙がり、様々なアイデアを形にしていただきました。
今回は連続講座という形式に挑戦したことで、単独セミナーでは得られないより深い学びを提供でき、また我々も学生たちとの対話や熱意から学ばせていただくこともたくさんありました。この経験から学生たちの視座を広げ、「知識」をどう活かし、「行動」へと移す姿勢に変化させたことが最大の成果です。次世代のリーダーたちと直接対話し、その意識を広げていくことが、これからの社会にとって大きな意味を持つと実感しています。
引き続き、UCCグループは次世代リーダーの育成を目指して、サステナビリティ教育を推進してまいります。
▶▷ 一般社団法人SWiTCH HP
▶▷ UCCサステナビリティ教育 HP
▶▷ UCCニュースリリース「UCCジャパン、環境先進都市札幌で、半年にわたる産官学NPOとの次世代サステナビリティ探求学習プロジェクト実施」
※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。