UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2026.05.11

コーヒーの第3の健康成分「トリゴネリン」とは?
研究成果と健康価値の新たな可能性

UCCグループは、コーヒーに含まれる成分「コーヒー由来トリゴネリン」に関する研究成果を発表しました。UCCでは、50年以上にわたるコーヒー研究で培ってきた知見を基盤に、2020年にプロジェクトチームを立ち上げ、コーヒーに含まれるさまざまな成分の機能に関する研究を進めてきました。その中で、コーヒー由来トリゴネリンに着目した研究により、BMIが高めの方の安静時のエネルギー消費の向上をサポートすることを見出しています。

この機能に着目し、2024年9月に機能性表示食品『UCC &Healthy スペシャルブレンド』を、そして今年3月に『UCC TOTONOU by BLACK無糖 PET500ml』を発売しています。また3月の飲料製品発売にあわせて実施したメディア発表会では、その機能や研究成果について紹介し、各メディアでも取り上げられるなど「コーヒーと健康の関係性」がますます注目されています。今回は、UCCが注目するコーヒー由来トリゴネリンに関する研究成果と健康価値の新たな可能性についてご紹介します。

コーヒー由来トリゴネリンについて

トリゴネリンは、植物界に広く存在する成分で、香辛料や大豆などにも含まれています。コーヒーにおいては生豆に多く含まれる一方で、これまで十分に研究が進んでいない成分でもありました。UCCは2020年に立ち上げたグループを横断するプロジェクトを通じてトリゴネリンのユニークな機能に着目し、カフェインやクロロゲン酸類に次ぐ“第3の健康成分”として、その機能性の解明に取り組んでいます。

またサステナビリティ指針で掲げる目標の1つとして、「2030年までに“コーヒー×健康”分野で、年間3億杯、売上150億円を通じて、世界中の人々の健康に貢献する」を掲げており、コーヒー由来トリゴネリンのさらなる研究開発・製品開発を進めています。


トリゴネリンは、これまで細胞レベルでの研究において代謝との関係が示唆されており、その働きが注目されています。一方で、ヒトにおける検証は十分ではありませんでした。UCCはこの点に着目し、ヒトでの研究を進めた結果、代謝との関係性を明らかにしています。

注目される理由は「安静時の代謝」

人にはカロリーを消費する3つのエネルギー代謝があります。
① 基礎代謝:呼吸や心臓の働きなど、生命を維持するために消費されるエネルギー
② 食事代謝:食べたものを消化・吸収する際に消費されるエネルギー
③ 身体活動代謝:運動や歩行、家事など、体を動かすことで消費されるエネルギー

この3つのうち、①基礎代謝②食事代謝を合わせた安静時の代謝が約70%を占めます。※1
安静時とは、例えばテレビを見ている時やデスクワークをしている時など、体を大きく動かしていない状態のことを指します。つまり、運動時よりも、日常の安静時で消費されるエネルギーの方が多いのです。

そのため、代謝を上げるには基礎代謝を多く含む安静時の代謝に焦点を当てることがポイントとなります。一方で、基礎代謝は男女ともに10代をピークに加齢とともに低下することが知られています。※2

※1 参考:厚生労働省「e-ヘルスネット」身体活動とエネルギー代謝 厚生労働省「身体活動とエネルギー代謝」
※2 参考:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

代謝のカギを握る2つの脂肪細胞

体内には2つの脂肪細胞があります。
① 白色脂肪細胞エネルギーを蓄える。体に必要なものですが、増えすぎると様々な病気の元になる慢性炎症につながります。
② 褐色脂肪細胞:白色脂肪細胞とは反対に、エネルギーを消費(脂肪燃焼)する。この細胞の活性度が低い人ほど肥満傾向にあるといわれています。

同じ量の食事をしても太りにくい人・太りやすい人の違いはこの褐色脂肪細胞の量にあると考えられています。しかし、褐色脂肪細胞は一般的に加齢によって減少してしまいます。

近年の研究で、褐色脂肪細胞と同じ脂肪燃焼型の働きをする「ベージュ脂肪細胞」の存在が明らかになってきました。このベージュ脂肪細胞は白色脂肪細胞に刺激が加わることでベージュ脂肪細胞に変化します。ベージュ化を誘発する刺激としては、運動や青魚に含まれる成分などが挙げられます。

そしてトリゴネリンもその刺激の1つとして知られており、トリゴネリンの摂取により、白色脂肪細胞内の中性脂肪が小さくなり、脂肪燃焼型のベージュ脂肪細胞への変化に関与することが示唆されています。

UCCの臨床試験における研究成果

これまでにヒトで健康効果を研究した事例はほとんどありませんでしたが、UCCはトリゴネリンを摂取したグループと摂取していないグループに分けて、安静時のエネルギー消費量の変化を比べた臨床試験を実施しました。

その結果、BMIが高めの方(23≦BMI<30)において、トリゴネリンを摂取したグループは、摂取していないグループに比べて試験開始から8週間後の安静時のエネルギー消費が高くなることが分かりました。

8週間後の差は約200キロカロリー。これはウォーキングに換算すると約1時間の消費エネルギーに相当します。また摂取カロリーに置き換えると、ごはん1杯分くらいのカロリー消費量になります。
なお、日本人の平均BMIは約23とされており、この研究結果は日本人の約半数に当てはまると言えます。

摂取開始前と4週、8週における27℃、19℃環境下での安静時エネルギー消費量を測定(図は27℃環境下の推移として)*:p<0.05(対象群との比較),8週のデータは一部補完を行い算出〈引用文献〉薬理と治療, 第51巻, 11号, p1713-p1729(2023)より作図(研究レビューの対象となった1報を事例として提示しています。)

研究成果をもとにした製品開発へ

こうした研究成果を背景に、UCCではコーヒー由来トリゴネリンの機能性に着目した製品開発を進めてきました。


その中で誕生したのが、BMIが高めの方の安静時エネルギー消費の向上をサポートする機能性表示食品です。
2024年9月に本機能として日本初(2024年7月時点)の機能性表示食品『UCC &Healthy スペシャルブレンド』、そして今回、2026年3月にはより手に取りやすいPETボトル製品で『UCC TOTONOU by BLACK無糖 PET500ml』を発売しました。

おいしさと機能性の両立

コーヒー由来トリゴネリンはコーヒー生豆に多く含まれる一方、焙煎が進むほど減少する性質があります。コーヒーは焙煎が浅いと酸味が強くなる傾向があるため、味づくりとの両立が課題でした。
本製品の味覚設計においては、創業以来培ってきた焙煎技術とブレンド技術を駆使し何度も試行錯誤を重ねた結果、コーヒー由来トリゴネリンの含有量を保ちながらも、健康とおいしさを両立させたバランスの良い味わいを実現しています。

メディアでも広がる関心

『UCC TOTONOU by BLACK無糖 PET500ml』の発売を機に、トリゴネリンには安静時のエネルギー消費の向上をサポートしてくれる機能があるという認知が広がり、「コーヒーと健康の関係性」への注目が高まっています。

トリゴネリンの機能については、NHKの朝の情報番組「あさイチ」でも紹介されました。こうした情報に触れたことで、「普段の生活の中で、無理なくエネルギー消費をサポートできるのは魅力的」といった声や、健康面での可能性にも関心が寄せられ、「日常的に取り入れたい」と考える動きも広がっています。


UCCは今後も「2030年までに“コーヒー×健康”分野で、年間3億杯、売上150億円を通じて、世界中の人々の健康に貢献する」という目標に向けて取り組み、コーヒーに含まれる成分の解明や研究をさらに進めることで、健康分野における新たな価値の創出を目指します。

関連URL

▶▷ UCCニュースリリース
▶▷ UCCサステナビリティ「コーヒー×健康」ページ
▶▷ 世にないコーヒーをどう設計するか[COFFEE CREATOR’S FILE 31 吉野聖人]
▶▷ 健康を、おいしく。毎日を“整える”ために。[COFFEE CREATOR’S FILE 32 有木真吾+森本栞]



食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。医薬品と異なり、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。



※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。

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