UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2022.05.31

抽出後のコーヒー粉に関するサステナブルな取組み事例

抽出後のコーヒー粉は通常ゴミとして捨てられることが多いですが、近頃では、この抽出後のコーヒー粉の有効活用について注目が高まっており、代表的な例としては、脱臭剤・消臭剤として活用する方法があります。私たちUCCも、コーヒーを扱う1企業として、抽出後のコーヒー粉の再利用方法について考え、様々な取り組みを行っております。

抽出後のコーヒー粉をムダなく再利用するUCC独自の取り組み

抽出後のコーヒー粉を活用した食品リサイクルループ構築

●食品リサイクルループとは?
食品リサイクルループとは、排出した食品廃棄物を肥料・飼料の原料として活用することで資源を有効活用し、農畜水産物を生産する循環型モデルを指します。
本来ゴミとして捨てられていた食品残渣を捨てずに、肥料や飼料として再利用するというエコでムダのない理想的な循環モデルです。

●UCCにおける食品リサイクルループの取り組み
UCC群馬工場から排出される抽出後のコーヒー粉の一部を肥料化して活用し、栽培された農作物を群馬県の野菜直売所(風の広場)で販売しています。
この流れは、「食品リサイクルループ」として、2017年11月20日に、国内コーヒー製造業界初の取り組みとして、農林水産大臣、環境大臣に認定されました。

●群馬県「SDGsぐんまビジネスプラクティス」に掲載
群馬県ホームページ内「SDGsぐんまビジネスプラクティス」に、2020年の先進事例の1つとして、食品リサイクルループの内容が掲載されました。

滋賀工場・兵庫飲料工場でのバイオマスボイラーの利用

●バイオマスボイラーとは?
従来は水蒸気や熱水を得るために使用していた化石燃料の代わりに、木屑・紙屑・廃タイヤなどの産業廃棄物を燃料とし、水蒸気・温水などを得る熱源機器のことです。

●UCCでのバイオマスボイラーの使用
コーヒー飲料を製造すると、抽出後のコーヒー粉が必ず発生します。UCC滋賀工場・兵庫飲料工場では、この抽出かすを「バイオマスボイラー」で燃やし、その際に出る蒸気のほとんどを、コーヒー抽出用のお湯を沸かすことに利用しています。
バイオマスボイラーは、化石燃料を使う通常のボイラーよりも大幅に、CO2を削減する事ができるのです。

風合いを活かした社員の名刺

●抽出後のコーヒー粉を再利用した名刺
私たちが使用する名刺は、缶コーヒーなどの飲料工場から排出される抽出後のコーヒー粉と、コーヒー生豆が輸入時に詰められている麻袋を配合した再生紙で出来ています。抽出後のコーヒー粉を配合する事で、色合いはコーヒーをイメージする暖かみのある薄茶色に、また、麻袋を配合することで和紙のような質感を表現することができました。
このように抽出後のコーヒー粉は社員の営業活動や業務に必要不可欠なアイテムとしても生まれ変わっています。

滋賀工場が抽出後のコーヒー粉を利用した信楽焼を販売

●抽出後のコーヒー粉で作った信楽焼
滋賀工場は、滋賀県立大学と信楽焼の窯元との共同研究で、抽出後のコーヒー粉をバイオマスボイラーで燃焼した後に残る「灰」から釉薬を作ることに成功しました。
この釉薬と粘土の色や焼き方を工夫する事で、コーヒーの色を引き立てるコーヒーカップが出来ました。
コーヒーの味わいや香りをしっかりと引き出してくれそうな焼き上がりになっております。
このコーヒーカップは、滋賀工場で限定販売しています。

【関連URL】
▸▸ 学術発表「コーヒー抽出残渣の施用による植物の生育、土壌改良の評価について報告」('22.11.7追加)
▸▸ UCC公式HP「抽出後のコーヒー粉活用方法」('23.7.25追加)


※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく
目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。

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