UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2022.12.09

【ロタ島】コーヒー栽培の技術指導に関するアドバイザリー契約を締結

米国領の北マリアナ諸島に位置する「ロタ島」。この太平洋に浮かぶ島で奇跡的に発見されたコーヒーの木がありました。
UCCグループは2018年より、発見されたロタ島のコーヒーにおける様々な調査を重ね、支援を行ってきました。
そして今年、支援開始以来初となる大規模な収穫を迎えるにあたり、今後も継続的な技術支援協力を行う事を目的としたアドバイザリー契約をロタ市と締結しました。

今回はこの2025年に製品化を目指すロタ島のコーヒー発見から、現在に至るまでのお話を写真と併せてご紹介させていただきたいと思います。

珊瑚の森に眠るフォレストコーヒーの物語

ロタ島とは?

ロタ島はサイパン島とグアム島のほぼ中間、米国領の北マリアナ諸島に位置する自然豊かで風光明媚な美しい島です。特に海の美しさは「ロタブルー」と表現されるほどでマリアナ屈指とも言われています。

美しい海と自然の豊かさから観光業で賑わっていたのですが、近年では、新型コロナウィルス感染症拡大などの影響で、主要産業である観光業は大変厳しい状況が続いております。

ロタ島コーヒー発見から栽培開始に至るまで

ロタ島のコーヒーは、現地トライアスロン大会を主催していた日本のKFCトライアスロンクラブにより、2018年6月、深いジャングルの中で奇跡的に発見されました。
そして同年7月、UCC農事調査室に調査依頼が持ち込まれ、約1年間かけて現地で収穫されたコーヒーチェリーの科学的調査を進め、さらには2019年8月には現地調査も実施しております。

その結果、以下のことが確認できました。

① ロタ島に自生するコーヒーは1930年頃、ハワイ・コナから日本人によって栽培するために持ち込まれたもの。
② 第二次世界大戦末期の1944年に栽培放棄され、70年以上人知れず深いジャングルの中で生き延びてきたコーヒーである可能性が高いこと。
③ 味覚面に優れ、コーヒーファンにとって大変興味深いものであること。

そこでUCCは、ロタ市に対し、

○ ロタ島はコーヒー栽培にとって最適な環境であること。
○ 原生林のコーヒー生態系がエコツーリズムなどの観光資源となりうること。 
などの可能性について言及しました。

そして、コーヒーをロタの新たな産業とするべく、本格的にコーヒー栽培に乗り出すこととなりました。

3年越しの初収穫

UCCは約3年にわたり、シェード農法の導入支援、環境負荷の少ない加工技術など、サステナビリティに配慮したさまざまな営農支援を継続してきました。

その結果、今年ついに、支援開始以来初となる大規模な収穫を見込めることになり、
2022年8月25日、UCCはロタ市に対し今後も継続的な技術支援協力を行う事を目的としたアドバイザリー契約を締結しました。

3年後の2025年の製品化を目指し、ロタ島の新たな産業としての成長を支援します。

このようにロタ島との協働・共創は、UCCサステナビリティ指針で掲げる、「農家の方々の生計」や「森林保全」に寄与できる活動でもあります。
これからもUCCはロタ島のコーヒー栽培に継続して協力し、持続可能なコーヒー産業の実現に貢献していきたいと考えております。

ロタ島コーヒーのプロジェクトを進めるUCC社員からのコメント

●UCC上島珈琲株式会社 農事調査室長 中平 尚己
(写真は、ロタ市とのアドバイザリー契約締結時のもの。左側:アタリック市長、右側:UCC中平室長)

コロナ前、ロタは風光明媚な観光スポットとして知る人ぞ知るリゾートでした。
(ハワイでいえばハワイ島のイメージ)
自然を満喫して貰う事ができる、日本から最も近い?楽園!
その後コロナの影響で海外からの観光客が途絶え島の経済は破綻し、島民のモチベーションが下がりきっていた最中のフォレストコーヒーの発見!
これは他の国には類を見ないサンゴ礁が隆起してできたロタ島の『サンゴの森に眠るコーヒー』
ここを観光名所兼自然のシードバンク(苗床)にして、以前放棄された畑を再利用してプランテーション化、自然環境を守りながら、UCCはコーヒーアイランドロタの発展を技術面でサポートさせて頂いています。

◇関連URL
▶ロタ市とのアドバイザリー契約締結に関するニュースリリース

※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく
目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。

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