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「昭和の日」に振り返る、コーヒーの歴史と飲用スタイル

 4月29日(金)は国民の祝日である「昭和の日」です。内閣府によると、「昭和の日」とは、"激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす"日であると規定しています。

 現代のわたしたちの生活において、コーヒーは、スーパーマーケット・コンビニエンスストア・オンラインショップなど、様々な場所で購入できたり飲用できたりと、身近な存在になっていますが、果たして昭和の時代ではどうだったのでしょうか。

 戦前・戦後におけるコーヒーの歴史や、当時の飲まれ方について振り返っていきます。

「コーヒー黄金時代」ともいわれた、戦前のコーヒーブーム

 遡ること160年ほど前、1858(安政5)年に日米修好通商条約が調印され、日本における自由貿易が開始となりました。アメリカに続いてオランダ・ロシア・イギリス・フランスとも同様の条約を結び、翌年からは横浜・長崎・函館の三港で貿易を開始します。生糸・茶などの輸出と同時期に、コーヒーの輸入も正式に始まります。

 1888(明治21)年に、東京下谷黒門町に開業した「可否茶館」をきっかけに、浅草・大阪・銀座・京橋などに次々と喫茶店がオープンし、日本のコーヒー文化が確立され始めます。当時のハイカラな文化人たちが文学や芸術、西欧の思想などを論じる絶好の場となり、コーヒーが人々に広く愛されるようになっていきました。

 大正から昭和にかけ、日本国内のコーヒー需要は増加の一途をたどり、1937(昭和12)年には、戦前のコーヒー輸入量がピークに達します。なお、現在のUCCグループの創業は、同時期1933年に「上島忠雄商店」からスタートし、洋食材を取り扱いながら、コーヒー焙煎卸業という商売を始めました。

「コーヒー暗黒時代」を乗り越え、コーヒー文化を花開かせたレギュラーコーヒー

 こうして、コーヒーは順調に国民の嗜好品として愛され始めていましたが、第二次世界大戦を機に、「コーヒー黄金時代」から「コーヒー暗黒時代」へと状況が一変します。コーヒーは「贅沢品」「敵国飲料」のレッテルを貼られ、ついに1944(昭和19)年に輸入停止となりました。

 戦争が終わり、1950(昭和25)年からコーヒーが再び輸入され始め、日本に再びコーヒー文化が花開いていきます。その後、1960(昭和35)年に、国内でもインスタントコーヒーの生産が始まり、翌年輸入が自由化されてから、一種のコーヒーブームが湧き起こりました。

 なかでも、UCCは1970年(昭和40年)に日本初のフルオートメーションとなる、「UCC大阪綜合工場(現:大阪工場)」を竣工させ、日本で初めて真空包装レギュラーコーヒーの製造を開始しました。

 また同時期に、レギュラーコーヒー挽き売り専門店である「UCCカフェメルカード」の第1号店を開店し、全国展開を開始します。このような日本初となる取り組みを通し、UCCは日本のコーヒー文化発展に貢献してきました。

 こうした戦前・戦後の歴史を経て、コーヒーは現在、私たちの身近な嗜好飲料として存在しているのです。

喫茶店ブームとサイフォン

 戦後のコーヒーの輸入自由化を受け、1960(昭和35)年以降、喫茶店が増え始めていきます。1970年代前半には、日本全国で年間約8,000店が新しくオープンするなど、喫茶店ブームが起こります。1966(昭和41)年から1975(昭和50)年のたった9年の間で、約65,000店舗が新規にオープンしたというデータもあります。その中で人気を博したコーヒー器具が「サイフォン」です。当時オープンした喫茶店の中で、約7割の店舗においてサイフォンが採用されたと言われています。1970年代以降は年々減少していますが、近年になり、またサイフォンを採用する店が増加しています。

UCCグループでは、1965(昭和40)年に本格的な喫茶店"UCCコーヒーショップ・さんちか店"(兵庫県神戸市)をオープン

 そもそもサイフォンとは蒸気圧の差で湯を移動させ、コーヒーを抽出する器具のことを指します。1840年にイギリスのロバート・ナピアー氏によって発明され、その後日本で独自の進化を遂げていきます。そのため、世界では「ジャパニーズスタイル」として知られており、現代においても国内外のカフェで親しまれています。

現代におけるサイフォン

 サイフォンの昭和時代における発展について述べましたが、驚くべきことに、現在は「平成生まれ」の若年層にも人気があります。全日本コーヒー協会のデータによると、家でレギュラーコーヒーを飲むときの抽出方法について、サイフォンを選ぶ「平成生まれ」のユーザーが、「昭和生まれ」のユーザーを若干上回っています。

データ引用:日本家庭用レギュラーコーヒー工業会(2019年調査)

 サイフォンにはその演出効果の高さだけでなく、高温で短時間に抽出するため香り高いコーヒーが味わえることや、一見難しそうに見えても基本の抽出方法さえマスターすれば、常に安定した味わいのコーヒーが提供できるという特長があることも、その人気の理由かもしれません。

 UCCグループでも、全国約20ヶ所で、サイフォンによるコーヒーをご提供しています。ぜひこの大型連休に、喫茶店やご自宅などで、サイフォンで抽出したコーヒーをお楽しみください!

関連情報

▼サイフォンでのおいしいコーヒー淹れ方(UCC公式Youtubeチャンネルより)



▼【必見】見て楽しい!淹れて楽しい!サイフォンコーヒー (UCCコーヒーアカデミー公式Youtubeチャンネルより)
ワールドサイフォニストチャンピオンシップで優勝した経歴を持つ、木次サイフォニストが出演!


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▼サイフォンが飲める全国のUCCグループ店舗一覧 はこちら

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