UCC Sustainability ChallengeUCC サステナビリティチャレンジ

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2022.10.31

アジア最大のコーヒー国際見本市でサステナビリティの重要性を伝える

2022年10月12日(水)~14(金)の3日間、東京ビッグサイトにて一般社団法人 日本スペシャルティコーヒー協会(Specialty Coffee Association of Japan<SCAJ>)が主催する「SCAJ ワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビション2022」が開催されました。これは「コーヒーに特化したイベントとしてアジア最大の国際見本市」で、様々なコーヒー関連企業・団体がブースを出展しました。UCCもSCAJのゴールドスポンサーとして毎年出展しており、今年は初めて「UCCサステナビリティ」をテーマに展示を行いました。
SCAJには、コーヒー生産者やロースター、カフェ・喫茶店関係や一般の珈琲ファンなど国内外問わずコーヒーに関連する様々な方が来場されるため、その大きな国際見本市で多くの方にUCCのサステナビリティの取組みやコーヒーとサステナビリティの繋がりを知っていただける機会を得られることは、私たちにとっても大変重要なことであると考えています。特に今年は総来場者数が44,052名と前年比227.8%、コロナ前と比較しても129.6%と大幅に増加し、大きな賑わいを見せました。

今回はこのSCAJでUCCが展示した「サステナビリティ」の取組みを一部ご紹介したいと思います。

ブース内で展示したサステナビリティ取組みを紹介

ブースの入り口にてUCCのサステナビリティの方向性を示すフレームワークを展示

コーヒーは農作物であり、その背景には環境や人に関する様々な課題を抱えています。例えば環境的な面でいえば、温暖化による気候変動でコーヒーの栽培地が減少してしまうリスクがあったり、社会的な面でいえば、財務的な問題で生産者がコーヒー生産に必要な設備等に十分な投資ができなかったりという現状があります。UCCではこれらの問題解決に向けて尽力するために、コーヒー産業で抱えている社会課題のうち「気候変動」と「人々・人権」この2つを最重要課題として目標を掲げました。

今回のブースの入り口では、まずUCCが掲げている2つの大きな目標「自然を豊かにする手助けを」「人々を豊かにする手助けを」について展示し、この目標策定に至った経緯や今後の取組み内容などをお伝えいたしました。ブースに来場された方に、まずUCCの今後の方向性を最初に示すことで「UCCサステナビリティへの理解度が深まった」「明確な目標を提示しており本気度が伝わった」などと言ったお声をいただきました。

▷▶ UCCサステナビリティビジョンはこちら

「栽培から一杯のコーヒーに至るまで」一貫したサステナビリティ活動をストーリー仕立てで紹介

生産国での取組みエリアではルワンダの一村一品プロジェクトを取り上げました。
一村一品プロジェクトとは、地域で特産品をつくり地域経済を活性化させることで貧困を減らそうというJICA(国際協力機構)と連携して行ったプロジェクトです。フイエ郡ソブ村の特産品として品質の高いコーヒーを栽培するために、2012年荒れていた土地の土壌改良や環境整備からプロジェクトは開始しました。約7年間行われた現地の方々やUCC技術指導者の努力により、現在ではフイエ郡ソブ村はルワンダでも有数のコーヒー生産地となっています。

JICAとのプロジェクトは現在既に終了しているのですが、UCCは継続して様々な支援を行っています。そこで1つ課題が浮き彫りになったのが水問題でした。ルワンダの農村ではまだ水場を始めとしたインフラ環境が整っておらず、水汲みに関する重労働を解決する必要がありました。そこで建設したのが取水場です。現在5基建設しており、コーヒーの生産だけでなく、現地住民の方の生活用水としても活用いただいています。
ブースでは、香り豊かなフイエマウンテンのコーヒーそのものに魅了される方も多かったですが、それ以上にルワンダでの取組みに関心を抱く方も非常に多くいらっしゃいました。「生産国のために自分も何か力になりたい」「コーヒーの品質向上や取水場の建設など、どれも素晴らしい取組みで勉強になった」といったお声をいただき、生産国と一杯のコーヒーとの繋がりを感じていただけたのではないかと考えています。

▷▶ UCCチャレンジ「ルワンダでの取組み」記事はこちら

業界初 水素焙煎機を使ったカーボンニュートラルなコーヒー製造に挑戦

UCCは目標の1つに「2040年までにカーボンニュートラルの実現」を掲げており、その中間目標として「2030年までにスコープ1と2の温室効果ガス排出量を46%削減」を目指しています。スコープ1は、UCCグループの各事業会社による温室効果ガスの直接排出で、スコープ2はUCCグループの工場・オフィス等での電力使用に伴う温室効果ガスの間接排出を指します。現在グループ全体で、温室効果ガスの削減に取り組んでいます。

その目標達成に向けて新たにチャレンジしているのが水素焙煎機を使ったカーボンニュートラルなコーヒー製造です。この水素焙煎の取組みは、本熱源をクリーンエネルギーである水素に代替するイノベーションで、2040年までにカーボンニュートラルを目指すUCCにとって大きな一歩となるものです。
今回は初のお披露目として一足先に水素焙煎コーヒーの試飲を行いました。
水素焙煎は業界に先駆けた取組みで話題性もあったことから、度々長蛇の列を成しており、「将来的には水素焙煎が主流になるのではないか」など未来に向けたコーヒーのお話をされる方もいらっしゃいました。

食品リサイクルループを活用したドリンクを提供

コーヒー製品を製造する際に必ず排出されるのがコーヒー抽出かすです。UCCでは大量に出る抽出かすをそのまま廃棄するのではなく、リサイクル率100%を目指して各工場様々な有効活用法が実施されています。UCC飲料工場の1つである群馬工場でも独自の取組みが行われており、それが今回展示した食品リサイクルループです。
UCC群馬工場では、排出された抽出かすの一部を肥料に変え、その肥料を使って農家さんがお野菜を育成・販売するという食品リサイクルループを構築しています。これは農林水産大臣・環境大臣に承認いただいた業界初の取組みです。

今回はその食品リサイクルループを使用して栽培されたさつまいもをつかったスムージーを提供しました。さつまいも(リサイクルループ)×サステナブルコーヒー×アーモンドミルク×有機シュガーを使ってつくるスムージーです。さつまいもの素材の甘さを活かした味わいで、「美味しくて」「地球にも優しい」とこちらも好評をいただいておりました。

▷▶ UCCチャレンジ「食品リサイクルループ」記事はこちら

SCAJに参加した社員体験談

今回SCAJのUCCブースにてUCCのサステナビリティに関する取組み等をご紹介させていただきました。今回感じたのはご来場された方の「サステナビリティ意識」の高さです。じっくりと展示物を考えながら見て回られる方や、積極的に質問をされる方も多くいらっしゃいました。
ただ「美味しさ」を求めるだけではなく、「コーヒー」自体に目を向けてその背景を探ってみると、気候変動や人権などコーヒーは様々な社会課題と密接に関わっているのですが、一般的にはまだ遠い消費者にはその実態が届いていないことも多いと思います。今回のSCAJブースで展示したUCCサステナビリティの取組みはほんの一部にすぎませんが、それでも取組み内容に興味を持ち、「もっと深く勉強したい」「こういう取り組みをしっかり行っているコーヒーを購入したい」という方が想像以上に多くいらっしゃったことに、「伝える」ことの重要さを実感しました。
私たちの大きな目標に向けてのロードマップはまだ始まったばかりですが、生産国での現状や取組みを対外的に伝え、多くの方に関心を持ってもらうことで実際に行動へと移していく方を増やすことが私たちの使命であると考えています。


※「UCCサステナビリティチャレンジ」は、UCCグループのサステナビリティビジョン「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」に基づく
目標の達成のため、グループ全体で日々取り組んでいるさまざまなサステナブルアクションをご紹介するコンテンツです。

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